はじめに
ニュースなどでよく耳にする「金利」「インフレ」「為替」。日常生活に影響があることはわかっていても、具体的にどう自分のお金に関係するのかわからない方も多いのではないでしょうか。今回は、それぞれの関係性の話をします。
金利とインフレの関係性について
どうして金利の上昇がニュースで取り上げられるのでしょうか?と聞かれたら、「景気に直結するから」という答えになります。
金利が上昇すれば皆様はどう思いますか?
銀行預金に沢山お金を預けている人は嬉しいと思います。預けておくだけで増えるお金の利率が上がったのですから喜ばしいことです。
反面、住宅ローンを変動金利で組んでいる人は、金利が上がることで支払いが増えるので辛くなるでしょう。固定金利の方が良かったのじゃないかと思ってしまいますよね。
個人の考え方で言うと金利が上昇すれば、預ける側の人間は嬉しい。でも借りる側の人間は辛いと言うことです。
これが法人になると規模が大きい話になります。
企業は規模が大きいので影響も大きい
企業にとって銀行付き合いは必須です。借入額も1億円以上になることも少なくありません。借入金の金利が1%上がるだけでも、大きな出費になってしまいます。借入金の出費は何もしなくてもかかってしまう出費ですから、景気は悪くなってしまう可能性が上がります。
なので金利は下がれば借入金の負担も少なく済み、その分設備投資に回すこともできるので景気が良くなる可能性も上がると言うことですね。
ならば金利は下げまくればいいじゃないか!と言うことで金利をどんどん下げるとどうなるでしょうか?
金利を下げ続けるとインフレが進むことになり、景気は良くなるのですが、インフレになりすぎることも実は良くないのです。。
実は世界はインフレに悩んできた歴史が長い
今でこそ、デフレに悩んでいる我々ですが、実は歴史的に見ると、インフレに悩んできたことの方が多いのです。
教科書で一度は見たことがある(かも知れない)1932年のドイツにおけるハイパーインフレの写真について思い出していただきたいのですが、子どもたちが札束を積み木のようにして遊んでいる様子や、ストーブで燃やすための2兆マルクが積み上げられている画像です。
この時、大量のお金が刷られ、インフレが進みました。インフレになると、物価が上がります。
私は最近500円以上するキャベツに高いなぁと思っていますが、当時のインフレはそんな比ではありません。
当時、3.9マルクだった卵はハイパーインフレの結果、3兆マルクになってしまったのです!
こうなると既存のお金は価値が小さくなり、積み木やストーブの火種にする方が、マシかとなってしまったわけですね。。
実はこういったインフレに悩んでいることが世界では長かったので、反対のデフレの対応策はインフレ対策の逆をしているだけと言う現状もあります。
少し脱線してしまいましたが、金利を下げてインフレにすればするほど良いというわけでもないのです。
海外と貿易すると為替が影響する
さらに企業が海外と貿易する際には為替が影響します。
1ドル=150円など海外旅行に行くと意識しますよね。これも輸出企業であれば1ドル=160円になるだけで利益が大きく増えますし、1ドル=140円になると利益が少なくなってしまいます。
この為替も常に見ておかなければならない指標と言えます。
実は金利と為替は密接に関係している
アメリカの金利と日本の金利はそれぞれどれくらいでしょうか?投稿時でアメリカの10年国債の金利は4.43%、日本の10年国債は1.41%程度です。皆様ならどっちの国債を買うでしょうか?
為替が関係なければ、もちろんアメリカの金利の方が魅力的でしょう。3%程度も差があります!
もし、アメリカの金利がさらに1%上がったら、どうでしょうか?
今、日本の円持っている人も、アメリカのドルを買って債券を買おうとする人が増えるのではないでしょうか?
そうなるとドルの方が人気が出るので、為替はドル高、円安に向かいます。
このように金利と為替は非常に密接に関係しているのです。
まとめ
今日は固い話をしてしまいましたが、投資をする上では最低限知っておきたいところです。また機会があれば、それぞれ詳しくお話したいと思います。債券の話もしなければいけませんね。気になることがあればぜひコメントくださいね。
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