相続は税金よりも、「分け方」が大事!【相続】

意外と多い相続の相談

相続と言われると、ややこしくてよく分からないし自分の家は資産家ではないからあまり意識する必要のないものと思っている人は多いのではないでしょうか。私自身、銀行員時代にも生命保険販売員であったときも、何件も相続のご相談は受けていますが、現在必ずしも富裕層ばかりの相談ではありません。今日はそう言ったところをお話していきたいと思います。

相続税は、かからない??

「相続は富裕層が悩むものだ」と思うひとは、おそらく相続税の観点から仰っているのだと思います。財務省の令和2年11月13日の資料を読んでいますと、相続税を納めている人は増えているようですが、一般市民からすればあまり実感は湧きません。その理由としては、相続税は3000万円+600万円×法定相続人を基礎控除としているため、相続人が妻、息子、娘の3人であった場合は、3000万円+1800万円となり、4800万円となるため、4800万円以下の方には相続税がかかりません。さらに、小規模宅地の特例を使えば、家なき子の相続の際宅地は実際の2割の値段で相続できます。なるほど、ほとんどの人に相続は関係ないようにも思えます。

本当に悩むのは税金ではなく、分け方です!

しかし実際のご相談は税金よりも別のところで悩んでいることの方が多いのです。それは『誰にどれだけ、どのようにして遺産を分割するか』ということです。分けることのほうが大変です。相続において不公平が出るとどうしても文句がでてしまうものです。お兄ちゃんの方が200万円多くもらっていてズルい。と考える人や、これだけ親の面倒を看たのだから、何もしていない弟が資産を受け取るのはおかしい。など理由は様々です。なので相続に関してはまず、どのようにして分けるかを意識することが本当は大切です。

相続の流れとは?

相続の流れについては以下のようです。

①法定相続分を知る

②どのように分けるか話し合う

③被相続人の意思を確認する(遺言)

④遺言があっても不公平な場合は権利を主張する(遺留分)

このような流れになります。揉めないためには遺言書の作成は有効ですが、実際問題、遺言を作成しているケースはまだまだ少ないようです。

終わりに

相続税を考えることは間違いではありませんが、誰に分けるかによって税金も大きく変わります。会社経営者であれば自社株の問題、不動産を所有していれば、不動産の現在の価値、マンションの評価なども影響します。他人事ではないと捉えつつ、ご自身の資産がさほど多くなくても、どのように分けるかというのは意識しておいて損はないのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

元銀行員。現ファイナンシャルプランナーです。
金融について思ったことを書いてます。

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