人と比べてダメだと思ってしまう人へ
営業の仕事をしていると、自分はどうしてダメなんだと落ち込んでしまうことがあります。『他の人は、あんなに成績を上げているのに・・・』『自分だけまた成績が未達だった。。』など辛いなぁと思ってしまうことは仕方ないことです。私も金融の業界が長く銀行員の時代も、外資系の保険会社で歩合の仕事をやっていた時も、本当に苦しい思いをしておりました。
私の場合は、好成績を上げている人に思っていたことがあります。
『それ、本当にお客様のためになっているの???』
好成績者であればあるほど、合理的な提案をしているかというとそうでもありません。明らかに不要な付き合いでお願いした投資信託、社長にお願いで頼む融資、接待で契約になった保険など歪な契約も何度か目にしたことがあります。
そんな業界に嫌気がさして何度やめようと思ったか分かりません。きっと金融業界だけではなく、営業という仕事をしていると同じことを思っている人もいるのではないでしょうか?
そんな方に私は言いたいです。
『絶対に大丈夫だから、知識やスキル、心構えは常に磨いておこう!!!』
テキトーな仕事は長く続かない
営業の業界で華やかな人もいます。なんとなくで好成績を上げている人も多いです。でもこの業界、業種を8年間、見てきて断言できます。それは長続きしません。
30代や40代はまだ誤魔化せるかもしれません。でも年齢が上がって、体力が落ちてきたら?お酒の接待で体を壊したら?どうでしょうか。あっという間に成績も落ちていき、家族も離れていくかもしれません。
好成績だった先輩の末路
私の生命保険時代の先輩で、年収3000万円くらいの方がいました。すごい成績です。やがて独立され保険代理店を立ち上げられました。お酒の場での盛り上げも上手で、活動量も多い。でもスキルはなく、保険の説明すらしているのかどうかよく分からない。けど成績が良い。そんな方でした。売り方的にはどうかと思っていましたが、よく可愛がってくれ、食事に連れて行ってくださったこともあります。
1年後、先輩が代理店を閉業になるかもしれないと噂で聞きました。原因は、顧客のお申し出で、『元本割れのある商品だとは聞いていない』とカスタマーセンターに連絡が入ったとのことです。その後保険会社による、全顧客へヒアリングが行われ、ほとんどの契約で説明がされていなかったこと、また書類などもお渡ししていなかったことが判明しました。
きちんと仕事をすることが将来へ繋がる
上記の例は極端かもしれません。実際はここまでのケースは少ないでしょう。
私が皆様に言いたいのは『焦らなくていい』ということです。ちゃんと知識や知見、姿勢があれば、良い流れが必ず来ますし、見てくれている人は見ています。
華やかな成績を見ると、自分も目先の利益を取らなくてはと思ってしまいますが、まずはお客様へ貢献することから考えていきましょう。それがその後の成績へ繋がることもあります。
仕事の本質に気づかせてくれたA様の話
銀行員時代、私の勤めていた銀行では絶対に預金はしないA様というお客様がいました。銀行では、契約できないお客様は後回しにするようにと言われていましたが、何かお手伝いできることはないかとお聞きしたところ、コンビニの経営者の方でしたので、今後の資金繰りのこと、ご家族が経営を継ぐときに必要となることなど1年近くご相談に乗っていました。
その後、A様は息子さんを銀行に連れてきてくださり、「この担当者は信用できる人だから、銀行口座を作るのならこの人から作りなさい」と息子さんにお話いただき、銀行口座を作りました。調べてみると会社を6社も経営されており、メインバンクとしてうちの銀行を使いたいとのことでした!
その後、私の成績は同期で1位になり、表彰を受けましたが、表彰を受けたことよりも何より、そこまで信頼してくださったお客さまに感謝したのを今でも覚えています。
その話をA様にすると照れくさそうに、『感謝してるならうちのコンビニのおせち買って行ってな』と言われます。今でもうちのおせちはコンビニのものです。(笑)
大切なこと
長くなりましたが、必ずしも目先の利益が全てではありません。私が金融の仕事を8年も続けられているのは、目先を考えすぎなかったからだと思います。
自分のことはちょっとだけ端に置いておいて、お客様の目線から仕事に取り組んでいきましょう。
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