はじめに
銀行や証券会社に勤めているとなんとなくエリートのようなイメージがあるのではないでしょうか?かくいう私も銀行に勤めていました。今日は金融を志すものとしてありたい姿についてお話ししていきます。
銀行員になったきっかけ
私が、銀行員になったのは2018年でした。きっかけはNHKで見たプロフェッショナルという番組で取り上げられていた「鎌倉投信」という投資信託の会社でした。
そこでは、銀行の融資を断られたが、社会的に意義のある企業が登場し、鎌倉投信がその会社に出資する。本当に社会に求められている会社が今苦境に陥っているなら、それを助けたい。そんな場面をたまたま大学3年生の時に観たのです。
それまで教師になるつもりで教育学部にいた私でしたが、鎌倉投信の話を聞いてすっかり金融という仕事に興味が湧いてしまいました。父親が自営業だったこともあり、高校生の時にお金に苦労している家族を見ていたからかもしれません。
『存在意義のある中小企業の力になりたい』『金融で人の助けになりたい』そんな高い志を持って、就活では大手の銀行から地方銀行までたくさんの銀行を受けました。大手の銀行(いわゆる三大銀行)はどこへ行っても「大きい仕事をやっています。中小企業はあまり相手にしていません」と言われ、これは自分のやりたいことではないなと思いました。なるほど、確かに生産性の高い仕事です。給料も本当に高そうでした。(のちに地方銀行に入り、給与面で大きな差を見せつけられてしまいますが、それはまた後でお話しします。。。)本気で中小企業の力になるために地方銀行がこれから引っ張っていくんだ!そんな気持ちで地銀をたくさん受け、関西の地方銀行に入行します。
銀行員として入行するも現実に。。。
入行した時は本当に嬉しかった!!これでやりたかったことができる!鎌倉投信の新井さんが言っていた『どこまでも謙虚に、誰よりも強く思い、そして日々の努力を積み重ねられる人』になるんだ!そう思っていました。
約1か月の研修を経て支店に行くと、なにやら様子が違います。『客の金だから気にせず刈り取ってこい!』
営業のミーティングに入ると課長や支店長から毎日言われていました。融資に配属しても、営業に配属しても、銀行は自分のことばかり考えているなと心が辛くなってきていたのを覚えています。
その時のこともまたお話ししたいと思っていますが、今日お伝えしたいのは我々金融マンはどうあるべきかということです。
金融マンとしてどうあるべきか
今、私は個人事業主として働いています。投資信託をお勧めすることや、保険を販売することなど色々なことをしていますが、金融業界の報酬は購入していただいた何%かが入る手数料ビジネスです。
手数料の高い商品を売れば、自分のノルマを楽に達成できたり、歩合の仕事であれば手取りが増えたりします。またほかの商品のことを伝えず、自社の商品の良いところばかり伝えたり、それしか選択肢がないような上手い話し方をする人もいます。
しかし、そのようなやり方では長続きしないと思うのです。
今の時代は金融庁のサイトやネットの情報、厚生労働省、財務省の資料など誰でもアクセスできる時代です。そんな時代の中、一人の営業マンが言った言葉をすべて鵜呑みにしてくれる人がどれだけいるでしょうか?
金融庁が外貨建て保険の販売に注意喚起しています。それは高齢者などリスクを良く分かっていない人へなんとなくで売りつけることができてしまうからです。しかしリテラシーが高い今の20代から40代はこれから人付き合いだけで商品に加入はしないと思います。
私は決して付き合い営業を否定するわけではありません。人とのつながりの中でご契約をお預かりすることは間違いではないと思っていますし、結果人の役に立つこともあるでしょう。ただし、人付き合いだけでご契約をお預かりしてしまうと、お客様と営業マンは良くても、お客様のご家族は?第三者から見てその商品はどうか?誰に言われても恥ずかしくない契約と言えるか?常に考えておく必要があると思うのです。
大切にしたいこと
私たちができることは日々知識を磨き、お客様と真摯に向き合いながら、自身の利益のみを追求せずフラットにお話しすることだと思います。このきれいごとがここに書いている以上に難しいことは承知の上です。(特に商品のラインナップが少ない会社に所属している方はそのジレンマも抱えていらっしゃると思います。)
ですが諦めるのはまだ早い!きっとそういう方が評価される時代が来ると信じてそれまでブログを書き続けたいと思います。いろんなことを書ければと思いますので、これからも応援のほどよろしくお願いいたします。
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